林眼科病院

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病名と症例

緑内障

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 緑内障について

◆緑内障とは

房水と眼圧

 眼の中には水がめぐっており、血液の代わりに眼の中の組織に色々な栄養素を運んでいます。このように眼の中をめぐっている水を房水といいます。房水は虹彩の後方で毛様体でつくられ、隅角から排出されます。(図1)
 房水の量によって「眼の硬さ」は決まりますが、この硬さを眼圧といいます。正常な眼では、房水の産生と排出(出入り)のバランスがうまく保たれているため、眼はちょうどよい硬さになっています。
眼圧の正常値は一般的に10~21mmHgと言われていますが、視神経が弱い場合はこの程度の眼圧でも緑内障は進行することがあり注意が必要です。

眼圧上昇と緑内障

 緑内障は、色々な原因によって眼圧が上昇したために、しだいに眼球後方の視神経が死滅していく病気です。(図2)眼圧上昇は、房水の流れが止まったり出口がつまったりして、房水が眼球内に貯まることにより起こります。
緑内障で視神経が傷害されると、見える範囲、すなわち視野が狭くなっていきます。 

 

緑内障の種類

①開放隅角緑内障・・・隅角が十分開いているのに、房水の出口である線維柱帯がつまって排水が悪くなって、眼圧が上昇します。開放隅角緑内障では、眼圧はゆっくり上昇するため、初期には自覚症状はほとんどない場合がほとんどです。

②閉塞隅角緑内障・・・房水の出口である隅角が狭くなって、房水の流れが止まり、眼圧が上昇します。急性型と慢性型があり、急性の場合、房水の流れが急に止まって眼圧は著しく上昇するため、視力低下だけではなく、激しい眼痛・頭痛・吐き気をともないます。
慢性型の場合、夜にかすんで見えたり、軽い頭痛が起こったりします。

③正常眼圧緑内障・・・眼圧が正常範囲にも拘わらず緑内障になる人がいます。これは生まれつき視神経が弱く、正常範囲の眼圧でも視神経が耐えられずに傷害を受けるために起こります。日本人にはこの型の緑内障が多いと言われています。

          
緑内障の症状
 急性発作以外の緑内障では、一般的に自覚症状はほとんどなく、知らないうちに病気が進行していることがよくあります。視神経の傷害はゆっくりとおこり、視野(見える範囲)も少しずつ狭くなっていきます。そして、視神経の半分以上が死滅して初めて視野の異常が起こります。また、一度死んだ視神経を回復する治療法はなく、緑内障の治療は視神経傷害の進行をくい止めることが目標となります。自覚症状がない緑内障に対して、最も重要なことは早期発見・早期治療です。

◆検査・診断

 眼圧は日々変動しますし、1日の中でも変動します。1回の診察では眼圧の変動幅がわかりませんので、数日から数週間にわたって眼圧を測定することが必要になります。

・細隙灯顕微鏡検査・・・前房の深さや隅角の広がり、線維柱帯の状態を観察します。

・眼底検査・・・視神経の障害の程度を検査すると同時に、他の疾患と間違われていないかどうかを調べます。

・視野検査・・・検査員が行う動的視野検査とコンピュータで行う静的視野検査があります。検査目的がそれぞれ若干違いますので、両者を組み合わせて評価を行います。

・光干渉断層計(OCT)・・・神経の厚みを客観的に評価する検査です。
 

◆治療

 基本は点眼治療です。点眼には数種類あり、一剤で眼圧が十分下降しなければ二剤、三剤使用します。視野狭窄が進行しなくなる眼圧値は人によって異なりますが、眼圧が十分下降しなかったり、もし眼圧が下降しても視野狭窄が進行する場合は、手術によって眼圧を下げなくてはいけません。

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