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DISEASE

緑内障

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緑内障の手術・・・線維柱帯切除術

緑内障の手術は眼圧を下げるための手術です。視力や視野が良くなる手術ではなく、今後の失明や視野の狭窄を予防するための手術です。

当院で行う緑内障の手術は、主に眼の中からの房水の出口(排水口)を新しく作る手術です。

新しい排水口には、強膜の蓋をつけて少しずつ房水が漏れるように工夫しています。房水が漏れすぎる排水口では眼球がやわらかくなって、見にくくなってしまいます。さらに、眼の表面の細菌が眼の中に入りやすくなるので、表面を結膜(白目)が覆うようにします。




房水が出過ぎると、眼圧が下がりすぎてしまいます。それに伴って、前房というスペースが狭くなったり、眼球にしわがよって見にくくなります。そこで、手術時にあらかじめ強膜の蓋を糸で縫って、排水口を狭くしてあります。手術後房水の排出具合をみながら、この糸をレーザーで切って、眼圧を少しずつ調
節していきます。
逆に房水が漏れすぎる場合は、縫合を追加することもあります。

手術時間・・・40~50分
 

重要!!

● 緑内障手術は、白内障の手術と違い、視力・視野の悪化を防ぐための予防の手術です。視力が回復したり、視野が広くなったりすることはありません。
● 緑内障手術は、一生に一度の手術ではなく、再手術の可能性があります。
● 手術後しばらくの間(1〜2週間)は、むしろ見にくいのが普通です。
● 一番恐いのは、術後不潔にして、眼球表面の細菌が眼の中に入ることです。