DISEASE
加齢黄斑変性について
加齢黄斑変性とは
眼球の内側には光や色を感じる網膜という組織があります。その網膜の中心部である黄斑は、ものを見るために最も重要な部分になります。加齢黄斑変性は、加齢により黄斑に障害が生じる病気です。おもな症状は、ゆがんで見える、視野の中心が暗くなる、見たいものがはっきり見えないなどが挙げられます。
加齢黄斑変性は大きく、「萎縮型」と「滲出型」の2つに分けられます。
「萎縮型」加齢黄斑変性
加齢によって網膜の組織が徐々に萎縮していく病気です。病状の進行はゆっくりですが、有効な治療法がありません。
「滲出型」加齢黄斑変性
網膜の奥の脈絡膜の血管から網膜に向かって新しい血管(新生血管)ができてしまう病気です。この新生血管は正常な血管ではないので、もろく破れやすく、血液の成分がもれでてしまい、網膜の組織を障害します。日本人の加齢黄斑変性の患者さんの多くはこの「滲出型」といわれています。病状の進行が早く、視力が著しく低下することがあるので、早期診断・治療が重要になります。
図1.正常眼と滲出型加齢黄斑変性
検査・診断
治療
⒈ 抗VEGF薬療法
図3.抗VEGF薬療法
現在当院で使用している抗VEGF薬は、アイリーア®︎、ルセンティス®︎です。
どの薬でも原則として、最初の3ヶ月間(導入期)は1ヶ月に1回のペースで注射をします。それ以降(維持期)は定期的な検査を受けながら、約2−3ヶ月に1回のペースで注射します。病状によって注射の間隔は調整していきますが、治療を続けることが大切です。
図4.注射のスケジュール例
⒉ 光線力学的療法