medical consultation診療案内

高血圧は、生命にかかわる病気です。生活習慣を改善し、速やかに治療する必要があります。

血圧は血液が全身に送り出される際の血管にかかる圧力のことです。

「収縮期血圧」は、心臓が収縮して血液を全身に送り出すときに血管の壁に与える圧力で、「拡張期血圧」は、心臓が拡張し、血液を送りこんだ時に血管の壁にかかる圧力です。この圧力が基準値より高くなった状態を高血圧といいます。高血圧は最も多い生活習慣病で日本の高血圧人口は約4300万人と言われています。

高血圧が続くと、全身の血管の動脈硬化が進行し気付いたときには脳卒中、心筋梗塞や腎不全などの合併症をおこしてしまうことが少なくありません。そのためサイレントキラー(沈黙の殺人者)と呼ばれています。高血圧の怖さはこうした合併症をおこしてしまうことにあります。高血圧そのものよりも、それが原因でこのような合併症がおこり、しかも悪循環をきたすという点に、高血圧の怖さがあります。高血圧以外の危険因子が重なると血管合併症の危険度が急激に高まります。

高血圧セルフチェック

下記の項目に3つ以上当てはまる方は当院の受診をおすすめします。

  • 目覚めがスッキリしないことが多い
  • めまいや立ちくらみがする
  • 両親のどちらかが高血圧症である
  • 最低血圧が高いと言われたことがある
  • 肩こりがひどい
  • 神経質なほうである
  • 肥満傾向である
  • 喫煙している
  • 65歳以上である
  • 便秘がちだ

高血圧に関しては「よくあるご質問」のページも合わせてご覧ください。

よくあるご質問

症状

高血圧には、これといった自覚症状のようなものはほとんどありません。ですので、ある日突然に、何の前触れもなく、高血圧が引き金となって、脳卒中や心筋梗塞などで突然死してしまうということが起きてしまうのです。私たちは、自分の血圧が上がったり下がったりしていても、それを感じることはできません。なので、高血圧であっても、自覚症状はないのです。

原因

高血圧の90%は明確な原因が不明ですが、遺伝的体質に食塩摂取過剰、アルコール多飲、喫煙、ストレスや過労などの生活環境因子が重なっておこるとみられています。最近では「メタボリックシンドローム」が、高血圧のメカニズムに深く関与していると言われています。頭痛、めまい、肩凝り、動悸、むくみなどがおこることもありますが、殆どの場合自覚症状はみられません。高血圧が続くと、全身の血管の動脈硬化が進行し気付いたときには脳卒中、心筋梗塞や腎不全などの合併症をおこしてしまうことが少なくありません。

検査・診断

まず血圧測定を始め、身体検査を行います。問診により他の病気があるかどうかで高血圧の重症度が診断されます。

異なる測定法における高血圧基準(mmHg)

  収縮期血圧 拡張期血圧
診察室血圧 ≧140  かつ/または  ≧90
家庭血圧 ≧135  かつ/または  ≧85
自由行動下血圧  
24時間 ≧130  かつ/または  ≧80
昼間 ≧135  かつ/または  ≧85
夜間 ≧120  かつ/または  ≧70

検査・診断

※高血圧治療ガイドライン2014より引用

治療

食事療法や運動療法をまずは実践して頂きます。当院では、改善に向けた指導もおこなっておりますので、お気軽に相談いただけます。

食事療法のポイント

1.
ラーメンのスープやそばのつゆを飲みほさない。
2.
具だくさんの味噌汁にして天然のかつお節やこんぶで味に深みをつける。
3.
漬物・煮物は控えめにする。
4.
味付けされた料理にはしょう油、ソースなどはかけない。
5.
減塩食品を使う。
6.
スパイス、酢や柑橘類を使う。
7.
調味料は計量して管理する。
8.
練り物(ちくわ、ソーセージなど)やインスタント食品を控える。
9.
ナトリウムを追い出すカリウムが多い食品(きのこ、海藻、大豆、ほうれん草など)をとる。(腎機能が悪い場合はカリウム制限が必要なこともあります)
10.
減塩食がストレスになる場合、1日1品(少量)だけ好みのものを加える。

食事療法や運動療法だけでは、十分な効果が得られないことがあります。その場合には薬による治療を開始します。降圧剤にはいくつかの種類があり当院では血圧値や体質などに合わせて個々の患者様にふさわしい薬剤の選択をしています。

低リスク群

3か月以内の指導で140/90mmHg以上なら降圧薬治療。

中等リスク群

1か月以内の指導で140/90mmHg以上なら降圧薬治療。

高リスク群

直ちに降圧薬治療。